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秘色,是什么色?

人民網日本語版 人民网日文版 2024-01-11

中国の文化財は語る

  博物館は人類文明を保護し、伝承する重要な場。博物館に所蔵されている文化財は埃をかぶった骨董品ではなく、いずれも民族の生きてきた証となる生きた伝承だ。「中国の文化財は語る」では毎回博物館に所蔵されている文化財の紹介を通じて、文化財に込められた中国の文化と精神について紹介していく。

五代秘色瓷蓮花碗(蘇州博物館所蔵)

まるで氷や玉のようでもあり、水が入っていないのに入っているようにも見える。これこそが中国のミステリアスな陶磁器「秘色瓷」。

1950年代、玉のようなもの柔らかな雰囲気を醸し出し、形が独特な陶磁器が、江蘇省蘇州市の虎丘塔で見つかった。当時、これは史書に記載されている「秘色瓷」ではないかと考える研究者もいた。しかし、何の証拠も見つからなかったことから、一度は「青瓷」の一種という判断が下された。その後、1987年に、そこから1000キロ以上離れた陝西省扶風法門寺地宮から極めて珍しい文化財が大量に出土し、その中のある一つの石碑に、「瓷秘色碗七口、内二口銀棱、瓷秘色盤子、碟子共六枚」と刻まれていた。そして、石碑と共に出土した陶磁器13点が、それに対応していた。これにより、「秘色瓷」とは何かがついに明らかになった。虎丘塔で発見された蓮花碗は、その色合いから、技法に至るまで、「秘色瓷」の特徴に完全にマッチしていたのだ。

「秘色瓷」はその質が高く、残存している数が極めて少ないため、いずれも国宝と称されている。では、「秘色瓷」の「秘」という字には、どういう意味が込められているのだろうか?「秘色」と呼ばれているのは、黄色でも、緑色でも、グレーでもなく、青色とも言えない不思議な色合いだからという説がある。また「秘」には、神秘、機密、保密、秘密などの意味が込められているという説もある。

五代十国時代、蘇州は呉越国の領地だった。十国呉越の創建者である銭鏐は、越窯は貢瓷の焼成だけに使い、庶民は使用してはならないと命じた。そして、「秘色瓷」の作り方や釉薬の調合なども、宮廷の「機密」として扱い、口外してはならないとした。そのため、一般の人々が「秘色瓷」を目にする機会はなかった。その後、北宋中期になり、越窯の陶磁器生産は次第に衰退していったため、宋の時代以降、「秘色瓷」も姿を消してしまった。このように「秘」という字は、ミステリアスな色という意味なのか、その焼造技術や釉薬の調合が「秘密」という意味なのか、現代の人々のさまざまな想像を掻き立てる「秘密」となっている。

「秘色瓷」の焼造技術も独特だ。気体や有害物質が、磁胎や釉面を破損したり、汚損したりするのを防ぐため、「秘色瓷」は焼成の際、匣鉢と呼ばれる「容器」に密封された。「匣鉢」の材料にもこだわりがあったほか、一つの「匣鉢」は一度しか使うことができなかった。焼造の時、匣鉢は一つ一つ積み重ねられ、焼造が終わると、「匣鉢」を壊さなければ「秘色瓷」を取り出すことはできなかった。そのため、「秘色瓷」の製作コストは高く、数も少ない。「秘色瓷」の製作に関する「秘伝」はとっくに消失しているため、現代の人々は伝統的技術を使って「ミステリアスな美」を再現することはできない。





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